銀行融資の資金使途① 経常運転資金

経常運転資金とは

経常運転資金とは、会社が販売や仕入れ等を掛けや手形等の信用取引で行っている場合に、回収サイトと支払サイトのズレによって生じる、営業循環における純額の未収金をいいます。

たとえば、

月中に商品の全てを売り上げる→月末に同量の商品仕入れを行う

という取引を、毎月繰り返している会社があるとします。

もし、この会社の売上が現金売上仕入が現金仕入であった場合(=回収サイトと支払サイトにずれがなかった場合)には、月中に受け取った売上代金の中から、月末の商品仕入を行うことができます。

しかしながら、この会社の売上が1ヶ月後回収の掛売上仕入が現金仕入であった場合(=回収サイトよりも支払サイトが早い場合)には、月末の商品仕入に要する代金を、売上代金の中から捻出することができません。

したがって、会社に現預金があればその現預金を取り崩し、現預金がなければ借入により、月末の仕入代金を捻出することとなります。

こうした、回収サイトよりも支払サイトが早いことにより生ずる資金需要を経常運転資金と呼びます。

なお、経常運転資金として必要となる資金は、次の式で計算します。

  • (売掛金+受取手形+棚卸資産)−(買掛金+支払手形)

売掛金や受取手形はいずれ回収され、また棚卸資産はいずれ売上となり、現金化されますが、それまでに買掛金や支払手形の支払いがある場合には、その分の資金を調達する必要があります。

返済原資が明らか(〇月に入金予定の〇社に対する売掛金の回収金、など)であることから、経常運転資金は銀行にとって比較的融資を行いやすい資金使途であるといえます。

経常運転資金は、未収金ですので、一般的には、返済期日1年以内・一括返済の手形貸付または商業手形割引という形で融資が行われます。

経常運転資金の借り方

経常運転資金への融資を申し込む際には、資金繰り表を作成し、自社の売上債権の回収サイトと仕入債務の支払サイトのズレによって、いくらの資金需要が生ずるかを具体的に示すことが有効です。

また、銀行としては、売上債権が回収され、または棚卸資産が売り上げられることを前提として融資を行うわけですから、回収の見込みのない不良債権または売上の見込みのない不良在庫がないかについて確認がなされます。

したがって、あらかじめ自社でもこれらの有無を把握し、銀行に説明ができるようにしておきましょう。

なお、その他の資金使途(資金需要)について詳しく知りたい方は、

をご参照ください。