本案件の概要
下記の案件につき、創業融資申し込みのサポートを行うこととなりました。
本案件のポイント
本案件は、飲食店の創業で、日本政策金融公庫への創業融資の申し込みをご希望でしたが、創業者の飲食事業に係る斯業経験がゼロという点が目に留まりました。
斯業経験は、日本政策金融公庫にとって、融資をした会社が創業計画書どおりに成功する可能性を測る尺度であり、自己資金や創業計画書と並ぶ、創業融資審査における重要な要素です。
また、飲食店は、高額の設備資金を要するケースが通常であることから、この会社の融資希望金額は自己資金の3倍に相当する金額でした。
本来であれば、数ヶ月から1年程度の斯業経験を積んでからの申し込みをおすすめする案件です。
ただし、この会社では、創業メンバーとして、複数の店舗で料理長を勤めたシェフの雇用が決まっていました。
本案件の攻め口
上記により、
- ① 創業者の斯業経験の不足は、シェフの雇用により補われること
- ② シェフと協力し、既にメニュー、価格、原価率等が相当程度、具体的に決まっていること
- ③ 万が一の場合には配偶者及び親族の経済的協力を得られる状態にあり、返済能力に問題が生ずる可能性が低いこと
等を、日本政策金融公庫に電話で説明することとしました。
本案件の結果
満額可決。
本案件のまとめ
日本政策金融公庫は、斯業経験のない創業者については、事業成功の確率が低いと判断するほか、思い付きでの創業ではないかと疑います。
したがって、斯業経験のない事業を創業する場合には、アルバイト等で少しでも斯業経験を積んでから創業融資の申し込みを行うことをおすすめします。
ただし、本件のように、創業する事業に係る経験の豊富な人材の雇用が可能であれば、そのことを証明することで、創業者の斯業経験の不足をカバーすることができるのです。