格付対策⑩ 増資

増資とは、資本金を増加させることをいい、

①新株を発行する
②債務を株式化する

といった方法により行われます。

増資には、資金調達と同様の効果がある会社の信用力を向上させる信用格付を改善する等のメリットがあります。

なお、上記①による増資であるか、②による増資であるかにより、この信用格付改善効果には若干の相違があります。

①新株を発行する

概要

新株を交付し、これに対応する金額を会社に払い込んでもらう方法です。

この形式の増資には、不特定多数の投資家に新株取得を募集する公募増資、既存株主に新株取得を募集する株主割当増資、特定の第三者に新株取得を募集する第三者割当増資があります。

信用格付への影響

資本金の増加により、自己資本比率、ギアリング比率、固定長期適合率、自己資本額が改善します。

また、現預金の増加により、流動比率が改善します。

加えて、銀行には、資金を潤沢に保有する会社であるほど、融資を行いたがるものです。

この点からも、増資を行うことは融資審査上は有利に働くといえます。

②債務を株式化する

概要

代表者等が会社に対して有する債権(多くの場合、貸付金)を現物出資する、つまり会社にとっては、代表者等に対して有する債務(多くの場合、借入金)と株式とを交換する方法です。

この方法による増資を、債務の資本への転換、デット・エクイティ・スワップ(Debt Equity Swap、DES)といいます。

信用格付への影響

資本金の増加により、自己資本比率、ギアリング比率、固定長期適合率、自己資本額が改善します。

また、借入金の減少により、ギアリング比率、流動比率(振り替えた借入金が短期借入金であった場合)、債務償還年数が改善します。