支店長に「融資をしたい」と思わせる

決算報告で支店長に自社をアピールする

 

高額の融資案件や、債務者区分の低い会社への融資案件等については、支店の融資審査の後、本部において決裁がなされる場合がありますが、その他の融資案件については、支店長により決裁がなされます。

また、本部決裁となる案件についても、支店長が強く推す案件は、大抵の場合、可決の決裁がなされます。

つまり、銀行から融資を受けるには、支店長に「融資をしたい」と思わせることが大切なのです。

 

信用金庫等については、関係が深まってくると、お盆や年末年始に、担当者や支店長等が直接、会社に挨拶に来ることがあります。

支店長が直々に挨拶に来るような会社は、その銀行にとって、上得意の会社、すなわち是非とも融資を行いたい会社であると判断して差し支えありません。

したがって、この「支店長から直々に挨拶を受ける」ということを一つの目標として、銀行や支店長との関係を構築していきましょう

 

とはいえ、基本的に銀行の窓口は担当者であり、支店長に会える機会はそうありません。

ただし、例外として、決算報告のために銀行を訪問する際には、支店長が対応してくれる場合が多いです。

担当者に決算書を提出して報告を済ませてしまうことなく、社長自らが銀行を訪問し、この貴重な機会をしっかりと活かしましょう。

 

しかしながら、支店長は多忙であり、対応ができない場合もあります。

せめて、5、10日(ごとうび)といった殊に多忙なタイミングは避けて訪問しましょう

 

それでも、支店長が不在であれば、窓口で名刺を渡し、

「支店長に決算報告をさせていただく、参りました。ご不在とのことですので、出直します。お手数をおかけし、誠に恐縮ではございますが、ご対応いただける日時をご教示くださいますと幸いです。」

と、あくまでも支店長に直接、決算報告を行いたい旨を伝え、辞去しましょう。

後日、必ず連絡があるはずです。

 

決算報告の具体的内容

 

決算報告では、

①自社の属する業界の動向

②決算書の内容と来期の見通し

③発生する資金需要の見込み

を伝えましょう。

可能であれば、口頭で伝えることに加え、その内容をあらかじめ書面にしておき、提出するとなお良いでしょう。

 

①自社の属する業界の動向

自社の属する業界の動向と、これが自社に与える、あるいは与えるであろう影響を伝えます。

これらの情報は、定性評価事業性評価の基礎となります

 

②決算書の内容と来期の見通し

黒字である場合ももちろんですが、むしろ、赤字決算となった場合にこそ大切なポイントです。

赤字決算となった原因や対策、これらを踏まえた来期の見通しを伝えることで、今回の赤字は経常的な赤字ではなく、一過性の赤字であるということを理解してもらいましょう。

 

③発生する資金需要の見込み

銀行の融資審査には、時間を要します

したがって、資金需要が生じてから融資の申し込みをするのでは、資金調達が間に合わない場合があります

決算報告において、自社に、いつ、どのような資金需要が生じるのかを説明し、融資を申し込む可能性があることを伝えておきましょう。

いざ融資の申し込みを行うこととなった場合に、審査がスムーズに進みます。

 

ポイント

・融資審査における支店長の権限は強大であり、支店長に「融資をしたい」と思わせることは、融資獲得を大きく手繰り寄せる。

・決算報告は支店長に対応してもらえる可能性が高いため、必ず社長が直接銀行を訪問し、自社アピールの機会とすること。