リスケジュール② その他の影響

リスケジュールを受けたい会社にとって最大の懸念事項は、リスケジュールは銀行融資や取引先にどのような影響を及ぼすのかということでしょう。

リスケジュールの債務者区分への影響については、既に「リスケジュール① 債務者区分への影響」でご紹介しました。

本記事では、リスケジュールのその他の影響についてご紹介します。

①信用情報への影響

銀行は、融資の申し込みがあった場合には、原則として、代表者の信用情報をCIC等の信用情報機関に照会します。

もし、そこに債務整理や返済遅延等の、いわゆる「ブラック情報」が登録されていれば、銀行は融資につき、消極的になります。

しかし、リスケジュールについては、信用情報の登録内容に含まれていませんので、たとえリスケジュールを受けても、信用情報に瑕がつくことはありません。

ただし、タイミングを見誤り、返済が滞ってしまってからリスケジュールの申請を行うと、その滞ってしまった情報については、信用情報機関に登録されてしまいます。

こうなると、たとえ、リスケジュールを受けることで経営再建に成功しても、その滞ってしまった情報の登録期間(延滞情報については、最長5年程度)を経過するまで、追加の融資を受けることが困難となってしまいます。

②取引先への影響

掛取引を行っている会社が、リスケジュールを受けている事実を取引先に知られてしまうと、以降は現金取引を要求されたり、場合によっては、取引そのものが困難となってしまうことがあります。

ただし、銀行には、顧客情報につき、守秘義務があるため、リスケジュールを受けても、その事実が銀行から第三者に漏れることはありません。

また、会社があえて伝えない限り、帝国データバンクや東京商工リサーチ等の信用調査会社の調査結果にもリスケジュールの事実は記載されません。

このため、信用調査会社から、リスケジュールの事実が第三者に漏れることはありません。

③連帯保証人への影響

担保・保証人に頼らない事業性評価による融資が少しずつ浸透しつつありますが、とはいえ、いまだに融資を受けるにあたって、連帯保証人を取られることがあります。

連帯保証人には、銀行が主債務者ではなくいきなり連帯保証人に返済の要求を行ってきても、先に主債務者から返済を受けるよう催告する権利(催告の抗弁権といいます。)がありません。

しかし、リスケジュールは、交渉を行い、銀行の承諾を受けて行われるものですので、会社がリスケジュールを行なったからといって、連帯保証人に返済を要求してくることはありません。

ただし、リスケジュールを受けるにあたっては、原則として、返済期間が延長されること、利率が変更となる(リスケジュールにより、信用リスクが高くなるため、利率が上がることが多いです。)ことが盛り込まれた金銭消費貸借契約書に、主債務者だけでなく、連帯保証人も署名捺印を行うことが必要となります。

④信用保証協会付融資への影響

信用保証協会は、保証を行った会社が、銀行から融資を受けた資金の返済が不可能となった際に、会社に代わって銀行に弁済を行います。

これを、信用保証協会による代位弁済といいます。

代位弁済が行われると、債権者は銀行から信用保証協会となり、会社はその後、信用保証協会に返済を続けていくこととなります。

また、代位弁済を受けた会社や、その会社の経営者が経営する他の会社等は、今後、信用保証協会の保証を受けることが困難となります。

ただし、リスケジュールを行ったことで、自動的に信用保証協会による代位弁済が行われるわけではありません。

リスケジュールを行った後もなお、会社の経営改善が進まず、今後の貸出金の回収見込みがないと判断した場合に、銀行は代位弁済を勧めてきますが、これを承諾してはじめて代位弁済は行われることとなるのです。